我 々はそれを見届ける事しか許されない。
ならば目を見開き胸に焼き付けよ。
戦いはここにあるものだけに語り掛ける。
入場セレモニーの言葉より引用

審判のリング PRIDE GRANDPRIX 2000 1/30 を観戦しました。
ハッキリ云ってPRIDEは疲れる。そこには現実的な勝負論しかなく、結果だけが無残に残るものだから・・・

東京ドームの当日券販売窓口は例を見ない程の行列。
入場セレモニーが始まっても当日券売り場の列は途切れなかった模様で
それだけ注目度が有ったんでしょう。

チケットを前もって購入しないで当日になってやはり気になって観戦する
流動的な層をガッチリと掴んだ興行でも有り
まだまだ K-1 などと比べると隙だらけのイベントであると云えます。
色々と文句も云われてますがここ数年でワクワクドキドキ感が味わえる格闘技興行PRIDEに
シフトしてのは事実で有り期待感は他を凌いでいます。


第一試合リザーブマッチ[15 分 1 R]
○ヴァンダレイ・シウバ vs ボブ・シュライパー×
(2分42秒 / スリーパーホールド)

シウバのカードが諸事情で潰れそうになるも
折角来日したシウバ自身は闘わせろ!と闘う男の主張を通して

偶々、ナイマンのセコンドとして来日いていたシュライパーが、それじゃ〜と俺が・・・と
決まったカードで準備不足のシュライパーが負けるのは必然ですが
今回はその男気に惚れました。良いぞ!オランダ気質!!ビバ!ボブ・シュライパー!!


第二試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
×大刀光 vs ゲーリー・グッドリッジ○
(51秒 / ギロチンチョーク)

大刀は何も出来ずにパンチを貰って其のままグランドにもってかれて
ディフェンスも出来ずに負ける・・・入場しか見せ場が無い一発屋として元幕内のレスラーは無残にも散る。
残酷な審判が下ってしまいました。何も救いが無い。
一方、勝利者のグッドリッジはセコンド陣がリングを陣取って変なマッチョポージングを取る。等
兎に角、凄い嬉しかったらしい(^^;


第三試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
○小路 晃 vs エベンゼール・フォンテス・ブラガ×
(15分00秒 / 判定 2-0)

PRIDEの存在意義を問いただす膠着ファイター小路のいつもの試合展開・・・
ワタシは早々に見切りを付けて売店に行きました。
そしたらなんと!前の会社の人とバッタリ遭ってドキドキ・・・ハラハラ・・・ま、そんな事はどうでも良いんですけどね。


第四試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
○藤田 和之 vs ハンス・ナイマン×
(2分48秒 / 袈裟固め)

プロレスラー最強神話を盛り返した試合!・・・と云いたいけど
なんかなぁ〜と引っ掛るモノが多々有る試合でも有りました。
相手が純バリトゥーダーでないのと藤田の試合運びを観るとアマレスの下地による処が大きい感じがします。
それでもこの試合で会場の熱は大爆発!凄いぞ!藤田!飛び級による飛躍!時代を体現した男。


第5試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
○桜庭 和志 vs ガイ・メッツアー×
(1R 判定でドローその後にメッツアーサイドの試合放棄)

この試合はあらゆる面でPRIDEのネガティブな部分がドバッと出た感じが有ります。
試合展開は膠着ではないけど攻めないメッツアーとガードが固過ぎて攻めこめない桜庭。
中々じれったい展開・・・しかも有ってはならない不透明決着。会場の熱が冷めていくのが手に取るように判りました。


第6試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
×佐竹 雅昭 vs マーク・コールマン○
(1分14秒 / ネックロック)

立ち技vs寝技と単純には割れ切れないですが結果的に佐竹には辛い審判が下ってしまいました。
この結果がPRIDEの現実・・・佐竹の参戦は無謀だとの声が多々有りますけど
ワタシは佐竹の心意気。荒野に立った勇気を尊敬したいです。


第7試合グランプリ一回戦[15 分 1 R]
×アレクサンダー大塚 vs イゴール・ボブチャンチン○
(15分00秒 / 判定 0-3)

アレクは何発のパンチを貰ったんだろうか?試合後の顔はボコボコに腫れていた・・・
ボブチャンチンはPRIDEで育ったスター選手で有り、今回も順当に勝ちあがっていた。
北の最終兵器はまだまだ未知数で有る。
第8試合グランプリ一回戦[15 分 1 R] ×エンセン井上 vs マーク・ケアー○ (15分00秒 / 判定 0-2) 両者にとって一年後しの念願の対戦!有る意味で呪われたカードとも云われてました。 しかし・・・PRIDEのリングは個人の思想。それまでのドラマなど 全てを無にしてしまう魔力があるようでエンセンの死ぬまで闘う意思も無視される形となる。 死に切れないエンセン。PRIDEのリングは敗者にとても残酷で有り それが現在の社会性にマッチして刹那ささえも醸し出します。 第9試合グランプリ一回戦[15 分 1 R] ×高田 延彦 vs ホイス・グレイシー○ (15分00秒 / 判定 0-3) 高田が負けた・・・試合中。試合後に凄い酷い野次が飛ぶ。 「高田道場に火を付けにいくぞぉ〜!!」等々・・・切ない気分です。 結局勝てなかった高田・・・これからどうするんでしょうか? 観戦してて辛くて切なかった。今の時代をそのまま見せられたみたいで 辛いけどこの目で見て良かったと思ってます・・・ 観なかったら後悔してたでしょうし