雨が降り櫻も散った春の午後に例年通りの行事に参加する如く
今年も世界一過酷な祭典チャンピオン・カーニバル優勝戦を観戦してきました。
生憎の天候にも係わらず場内はほぼ満席。
8割方埋まってました。流石全日本!武道館がホームグランド!


第一試合 タッグマッチ(30分1本勝負)
志賀 賢太郎・金丸 義信×vs○池田 大輔・丸藤 正道
(キン肉バスター>片エビ固め 13分32秒)

客席に辿り付いたら試合が始まってたバーニング若手 vs アンタッチャブル若手対決。
四人共にメインも出場してる若手と呼ぶには勿体無い組み合わせで
池田以外は全日本の未来の行方を握ってると云っても過言では無い選手達。

金丸と丸藤が Jr クラスなのが惜しい逸材。
二人とも天性のプロレス感が有りキャリア以上の動きが出来る選手
あと 10 Cm 有ったらどんなに未来が明るかったか?

相変わらず志賀はガリガリ・・・
身長が有るんだから沢山食べて太って欲しいと関係者誰もが思ってる筈
小橋の正パートナーになろうとしてる男が第一試合なのは情けないそぉ!奮起して太れ!!

池田の「稲妻ぁ〜」コールが自然と観客に浸透していて観客は初っ端からコールする。
客の反応の良さを感じて一番驚いてたのは池田自身かも?
最後はまさか?のキン肉バスターを極める絶好調振りも発揮する。

キン肉バスターってバトラーツ内だけで許されてるオフザケ技では無かったんだ。と再認識


第二試合 タッグマッチ(30分1本勝負)
ラッシャー木村・百田 光雄・奥村×vs渕 正信・永源 遥・菊池 毅○
(原爆固め 12分06秒)

いきなり2試合目でファミプロで驚くも
会場は既に前の試合で出来上がっていてそれを引き継ぐ良い形に興行が流れていく
今回はファミリー軍団側にフリー参戦の奥村が要るので
多少の緊張感が漂う試合に・・・反対コーナーの渕、菊池らも奥村には当たりを厳しくして
ちょっとした対抗戦のニュアンスも。

馬鹿にされがちなファミプロの試合だが客に見せる試合。
プロフェッショナルなレスリングとしての再評価は高まっていて
新日本から移籍組の馳選手も「お手本になる処は沢山有る」と発言してる通りに
常に観客の目を離さないリング上での展開は考察してみると奥が深いかと。
最後はメジャーの意地で菊池が奥村を完璧に下す。


第三試合タッグマッチ(30分1本勝負)
○高山 善広&森嶋vsスコーピオ&ウルフ ホークフィールド×
(ジャーマンスープレックスホールド 12分43秒)

体格では引けを取らない新人。森嶋は大物である!身体だけでは無く態度もデカイ!
試合での風格、フテブテしさなど・・・どれを取っても一級品!
高山とのコンビもピッタリと収まる感じすらする。

試合の展開はウルフと森嶋が暴れてパートナー達が締めくくるといった感じで流れる。
森嶋のヘッドロック。バックドロップ。タックルなど
安定感の有る技は見ていて気持ちが良いモノが有ります。

Jr と云え試合巧者スコーピオ相手に悠々と試合してる森嶋は凄い!
最後に高山の豪快なジャーマンスープレックスが決まり試合が終わるも
健闘を称えたスコーピオが高山と森嶋に握手を求める。
その中に入りきれないウルフ・・・今度の来日は何時になるのか?心配になる。


休憩

が入りここでやっと次回の武道館チケットとパンフも購入。
売店が込んでてアイスモナカとペットボトルお茶を買う順番待ちをしている最中に
休憩終了のアナウンスが聞こえて選手の入場テーマが流れる。
ま、次の試合は遅れても良いか?と考えてたんで売店で買えるまで並ぶ事に


第四試合シングルマッチ(30分1本勝負)
○本田 多聞(デッドエンド>片エビ固め 11分04秒)井上 雅央×

イソイソと席に戻ると選手のコールが始まっていてすぐに試合開始。
序盤からノロノロした展開になる。
何処を見て良いのか判らない試合運びに武道館の観客が
席から立ってウロウロしているのが目立つ。トイレタイムか?

はぁ〜やっぱりこの二人は駄目なのか?と思ってると
最後になって必殺技合戦になりまず雅央がし掛ける。
担ぐぞぉ〜!とアルゼンチンバックブリ−カーのアピールをして
自分よりデカイ多聞を担ごうとするも担げない・・・

雅央はそろそろ自分の体格に合った必殺技を探すべきでは無いのか?と
真剣に思ってしまうぐらいに昔からピッタリと嵌ってない技。
アルゼンチンは新日本の中西には敵わないと皆思ってるんだからキッパリと諦めて欲しい。

反対に多聞のブッコ抜きジャーマンスープレックスは凄い!
故人オブライトが全盛期の頃に U インターで暴れていた頃を髣髴させるモノが
ゆっくり強引に相手を引きぬいて後ろに投げてブリッジを決める
多聞には力強さを感じる説得力の有る技。デッドエンド。

二人の明暗が分かれた試合でした。

第五試合タッグマッチ(30分1本勝負)
秋山 準 ・マウナケア モスマン×vsジョニー エース ・マイク バートン○
(パワーボム>エビ固め12分30秒)

秋山が独立して見初めたパートナーがモスマン。このコンビが今後の台風の目になるのか?
エース・バートン組に勝利するればそれも見えてくるかも?との期待が高まる好カード。

最近、エース・バートン組って尽くステップアップの為の踏み台に
されてるような気がしてますが・・・気のせいかな?
去年のノーフィアー躍進の年でも世界タッグを獲られて踏み台にされたし

で、試合の方は・・・モスマンが生き生きしてた!
秋山のエゲツナイ責めにも合わせてたし、結成間も無いコンビにしては上出来。
最近低迷してたモスマンが見事に復活したと云えるでしょう。
流石!!秋山の名参謀振り発揮と云ったとこか

しかし、ヘビー級の外人パワーには敵わなかった・・・
特に「ここで負けたら俺らの存在価値が無くなる!」と云わんばかりに
奮起したバートンのゴールデンレフトからのボディーブローには捕まったのが痛かった。

殴るぞぉ〜と腕を抱え上げて腹パンチするのはプロレスならではのご愛嬌か?

その間、エースはリング下でバテてやる気無しモードになってました。
ハッキリ云って試合終盤はバートンだけに斯き回されて落差の有る高角度パワーボムにモスマンが沈む。

試合後にハッキリしたのは秋山・モスマン組は世界タッグの挑戦資格が有るコンビだが
コンビネ−ションは今後経験を積む必要が有り。

バートンはエースと組んでるのが勿体無い逸材。エースにこのまま食い物にされるかも?
個人的に何かしらの恩義が有り嫌々組んでるのならコンビ解散して
ジョニー・スミスとタッグを組むと良いかも?と思ったりしちょります。


第六試合シングルマッチ(45分1本勝負)
○三沢 光晴(タイガードライバー>エビ固め 13分21秒)小川 良成×

初シングル!普段のパートナーが敵に!と燃える展開なカード。
三沢が公式戦から外れた事により実現した棚ボタ式カードでも有ります。
歴史を思い返しても武道館でこのようなカードが組まれるのは考えられませんでした。

2,3 年前はファンも期待してなかっただろうし思いもしなかったカード。
それが特別試合的な意味合いで組まれてファンも歓迎するのは
ここ何年かの三沢改革が残した足跡なのかも?
前途の多聞 vs 雅央のシングル戦とは比べ物にならないくらいの好試合。

動きの読み合いから始まる小川の素早い動きに対応する三沢
終始押され気味になるも三沢のエルボーで形勢が一転する。
馳選手が自身も語っていた通りに"三沢のエルボーは才能"なんだろうと思う。
試合を斯き回す小川も終盤は捕まりタイガードライバー二発で沈む。

濃くの有る渋い試合だったが最後は呆気なかった。
小川も Jr の身体で日夜ヘビー級で奮闘してるがやはり
大技耐久力が中々育たないのか?捕まるとまだまだ厳しいモノが有る。
やはり小川は後 10Kg 太らなければイカナイかも?そしたら腹がタプタプでカッコ悪い?


第七試合タッグマッチ(60分1本勝負)
○川田 利明・田上 明vsスティーブ ウイリアムス・ジョニー スミス×
(エビ固め16分01秒)

見所が有るようで無い試合。
強いてあげるとスミスが武道館のセミファイナルの位置で試合してる位でしょうか?
他の3人は明らかに低迷気味なのでここらで
健在振りを見せ付けて欲しいと皆が思ってたでしょう。

特に最近の聖鬼軍コンビタッグでは無類の強さを誇っていた筈の川田・田上組の急落は激しく
昨年、今年と大舞台での vs ノーフィアーに尽く負けているのが原因かと思うも
寂しささえも漂ってきた二人のコンビはこれからどうなるのでしょうか?

外人コンビに目を当ててみると
殺人魚雷コンビの名を欲しいママにした栄光の日々も遠のいてきたウイリアムス。
CC 本戦でも大森に文句無く敗れたのは痛く・・・格付けが下がる一方であります。

肝心の試合はう〜ん。ちから強さの感じられない3人を尻目に
大活躍のスミス・・・しかし最後は川田の体重乗ってけて押さえ込むパワーボムに沈む。
無念。負けたけれどスミスは何時見ても良い選手。アメリカ受けはしないだろうけど


2000チャンピオン・カーニバル・トーナメント優勝戦(時間無制限1本勝負)
○小橋 健太(ラリアット>片エビ固め25分12秒)大森 隆男×

二人とも初優勝を懸けての激突!
意外にも小橋は 10 年連続出場していて優勝経験無し、更に大森に至っては去年の成績最下位と
新しい時代を予感させる武道館のメインとなりました。

武道館のメインに大森が居るとは・・・何故か?違和感の方が強いんですね〜これが。
狐を摘んで投げ捨てたかの如くトーナメントを勝ちあがってきた大森とは対象的に全試合精一杯戦いきった小橋。

試合では成長著しい大森が攻めに回る展開が長く小橋は付き合ってるのかな?と思うも
伸び伸び試合をしてる大森を観てるだけで嬉しくなってくる。
特に観る者を唸らせる綺麗なフォームのミサイルキック。
ダイナミックなニードロップ。小橋も受ける受ける。

しかし・・・決め技のアックスボンバーの当りが浅く・・・
小橋の鬼の猛攻が始まりターンバックルパワ−ボムを決めて伸びてる大森を引きずり起こしての
豪腕ラリアットを決めて完全な小橋の勝利!

小橋は反則的な強さ・・・果して?全日本次世代の中で誰が小橋を止めてくれるのか?
分かりませんが大森は良くやった!武道館の観客も満足か?
ワタシは全体的には OK だけどなんとなく物足りないような武道館でした。