え〜雨がビシャビシャ降る中、東京ドームまでPRIDEを観戦しに行ってきました。
で、会場に入って一番驚いたのは満員の客席で
プロレスの興行よりも少し詰めた座席でしたがそれでも満席!!
一番心配していた\13000の席も埋まってて主催者発表数53000人って
数は本当なのでしょう。去年のGP決勝並に客入りは凄かったのは驚きでした。
#予想だとガラガラだろ?と思ってたので(^^;

あと、ドーム大会と言えば花道の演出は米WWFの月一回開催される
特番PPVチックなモニターの配置といい
選手入場時のプロモのカッコ良さといい
センスは誰かさんの希望通り「今風、若向き」な演出をされております。
サーチライトを4つ束ねたものを4〜5個アリーナに置いて会場全体を
下から照らしているのもDSEからのお家芸も様になっておりました。


第1試合
○ヘンゾ・グレイシーVS小原道由●
(3R判定 3-0)
私の場合、競馬とかナントカ?みたいに選手入場時の顔つきとか
表情とかを観てこの選手はどうかな?と考えたりするのですが
#競馬はやりませんので、あしからず(- -;

特に今回のステージに置いてあった横並び三台設置の
オーロラビジョンは素晴らしい効果をあげており
3台バラバラに映像を流すのは勿論、映像を同期させて
横に長いパノラマ上の映像を作る事も出来る!!

真に素晴らしい!!演出なのですが
選手が花道を歩いてゴンドラに乗り降りてくる処の顔の度Upを
そのビジョンで抜いて選手の顔がパノラマ上に流れ
選手の試合に向かう前の表情がスタンド席からも良くわかり
有り難かったです。

そんな訳で入場してくる小原の顔が度Upで写され・・・
ああ、これは負ける顔だなぁと(- -;
目も潤んでるし、緊張してて直立不動にピンと立ったまま
ゴンドラから降りてくる小原をみたら駄目だぁ・・・と

そしたら予想通り?否、それよりも酷い位に
小原は試合で何も出来ませんでした(- -)
出来なかった?とゆ〜か・・・小原が何もしなかった・・・
仕掛けなかった・・・逃げてばかりで何も・・・

ヘンゾがパンチを放つと嫌がって逃げるし
#レスラーだろ!!(= =)

ヘンゾが寝技に誘い込む、テイクダウンを取そうとするも
小原は物凄く嫌がり・・・スタンドに戻り・・・
#国士舘大学仕込みの柔道は??(= =)

3R全てが全て・・・小原の消極的な姿勢により
何も起こらない試合にぃ・・・判定負けも当然です
リングから帰る小原には罵声&ブーイングが浴びせられました。


第2試合
○クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンVS石川雄規●
(1R1分52秒 KO)

石川は毎度の猪木ギミックは使わず、素の石川本人で登場し
入場曲も別のものを使用・・・
#多分、DSEからのお達しが出たんでしょう。使用禁止とかの

この試合は前の試合とは違い試合開始からバチバチ打ち合う
動きの有る試合になりメリハリのついた展開になりました。
最後はジャクソンのパンチでKOされた石川ですが
レスラーらしい負け方でした・・・まぁ、それだけの・・・
元々、内容の薄そうな試合でしたがヤハリ中身のない(- -;

猪木さんに擦り寄った故に団体が潰れてしまった補填としての
PRIDE出場なんでしょう。
ジャクソンもこんな扱いを受けてて可愛そうな感じもします。


第3試合
○ダン・ヘンダーソンVSムリーロ・ニンジャ●
(3R判定 2-1)

同じ判定でもこちらは実の有る内容の拮抗した試合でした。
ヘンダーソンのグランドテクニックでニンジャを押さえ込むのか?と
思ってたらそこが中々・・・ニンジャの粘り腰が強く
#下半身が物凄く安定してるのか?
#体全体のバネの力が異常に強いのか?

尽く、逃れて観客が唖然としました・・・
更に、シュートボクセ所属らしく?何処の状態からでも打撃を
コツコツ当ててく本能的な動きも目を見張るものが

二人ともフラフラになりがらもフルラウンド動き回ったのは
凄いスタミナと根性かと思います。
判定で敗れたのはニンジャがヘンダーソンに対してローブローを
放ってしまいイエローカードが出されたのでそれが影響したのかと
思います。それさえなかったら判定は逆転していたかも?と思う程に
拮抗した良い試合でした。


第4試合
●佐竹雅昭VSセーム・シュルト○
(1R2分18秒  KO)

シュルトはデカイ過ぎ(^^;
211cmですよ〜打撃のリーチからして全然違い升。
シュルトの放つ何気ない空手流の前蹴りが佐竹の喉下近くに
スコーンと入ってしまうほど、桁違いのデカさです。

佐竹も負けられない処まで来てましたが終始押され捲くり・・・
何せ、佐竹の戦おうとしてる間合いの圏外からシュルトのパンチやら
キックやらが飛んでくるので防ぎようがありません。

今回は真っ向勝負をしてファンの声援を受けてる佐竹ですが
なにぶん、PRIDE転戦してから結果が出てません。
あと、一試合ぐらいが進退の極め時かと


第5試合
●イゴール・ボブチャンチンVSマリオ・スペーヒー○
(1R2分52秒 肩固め)

ブラジリアン・トップチームのリーダー
98年のアブダビコンバット無差別級優勝者の看板は伊達ではなかったです。
スペーヒーの最初のタックルから執拗に絡みつき
テイクダウンしたのち上になって肩固めに入るのかな??と
思ってる処で・・・ボブチャンチンが突然タップ!!

え?何処が決まってるの?アレで決まる角度なの??と
観てる人殆どが判らないポイントで極めたようで
まったくもって業師としか言い様がありません>スペーヒー

反対にボブチャンチンは柔術の技を打ち砕く強引なパンチを
期待してたのですが全然良いところなし、防戦一方でした。
最近、負けが込んでるのでそろそろお払い箱??
有名に為り始めると消えていく・・・PRIDEはシビアですね(- -;

ここで休憩が入り
トイレ&売店タイムに・・・売店でチューハイとカップ日本酒を買い
観戦しながら呑みましたが日本酒は駄目でした・・・
アルコールの匂いしかしないので全然体が受け付けず(^^;
そこまで呑ん平ではなかった模様>自分。

休憩空け、生バンドの演奏から
猪木さんの登場>詩の朗読>パラオの大統領の観光誘致>清原登場と来て
「更にもう一つ!!」とK-1の石井館長を招きいれる!

K-1中継のメインテーマが流れる中、選手花道から
石井館長&WCWで干されていたサム・グレコが登場。
#WWFシステム導入??

マイクを持って年末の猪木祭りの宣伝をした後に
リングサイドに座り、これから始まるK-1vsPRIDEの戦いを見守る演出のようで
敵地に乗り込んだ館長は若干緊張気味・・・


第6試合
○トム・エリクソンVSマット・スケルトン●
(1R1分11秒  ギロチンチョーク)

いきなり抜擢された両者の試合。
スケルトンが何処まで?寝技対策などなどを仕込んできたのか?謎だったので
注目したファーストコンタクトでしたがエリクソンのタックルをアッサリ受けて
組み付かれて投げ飛ばされのちにマウントを取られてそのまま何も出来ず・・・
タップしちゃいました・・・どうやら寝技対策は何もしてこなかったようで(^^;

スケルトンも出会い頭にパンチでも当たれば勝機は有ったんでしょうが
全然良さが出ず・・・

エリクソンのセコンドに居たコールマンとグッドリッジらは勝って凄い喜んでおりま 
した。
とゆ〜かアンタラが出れば??と思う訳ですけど


第7試合
△高田延彦VSミルコ・クロコップ△
(3R+延長2R ドロー)

特別ルールにより3分3R制
3Rを終了して決着がつかない場合は、最大2Rの延長戦を行い
それでも決着がつかない場合はドローとする。・・・と
その為、結果的にはドロー裁定(最低?)になりました。

試合の流れは最初のラウンドで高田がテイクダウンを奪い
上になった状態のみ、勝機がありましたが・・・そこから何も出来ず(- -;
そこからは高田が座りっぱなしにぃ・・・

否、タックルに行こうと何回か?するも全然潰されてしまい
それから高田は座り続ける事に・・・
コーナーに詰められて座ってしまうなどは多少?判りますよ・・・

スタンドの状態からいきなり座って体の片方を空けて
ミルコをグラウンドに誘う込む高田の姿には涙が出ます(T_T)
も〜そんなん高田自身が一番嫌がってたグレイシー戦法の
まんまパクリを続けるのが忍びない・・・

99年の桜庭vsホイラー戦のホイラーの役を高田は演じてしまったんですYO!
ああ、そんな戦い方をする高田にはショックが大きいです。

それでミルコもすぐ寝てしまう高田にイラ立ち
立って打ち合え!!と挑発し、観客もそれに呼応して大ブーイングが発生。
そうなってくると会場の空気がミルコに傾き、レフリーも高田に対して
スタンドで勝負しろと早めの指示を出す事に・・・と
全てが高田にとって敵になる状況が出来てしまいました。

有る意味ミルコの作戦勝ち?でグラウンドに自身の無いミルコが
飛び込まないだけなのですが敢えて高田を無視する事で
会場の流れを自分に呼び込んだ心理戦の勝利とも言えます。

で、試合は最後まで寝そべってる高田と飛び込まないミルコが
黙ってお見合いしてる状態でゴングが鳴り試合終了(= =)
場内大ブーイング・・・

しかし、高田・・・リングの真中で向き合った瞬間に座り込むのは
止めて欲しかった・・・そんな姿勢で待ってると
シャイニング・ウィザードが飛んでくるぞぉ(T_T)
とファンもそんな姿を見たくてチケットを買った訳でもないし
失望感がもの凄くありました。

私はこの試合の失望感を引きずって観戦し続けました・・・はぁ〜


第8試合
PRIDEヘビー級王座決定戦
○アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラVSヒー ス・ヒーリング●
(3R判定 3-0)

二人ともにスロースターター同士なので出会い頭で何か?なかったら
長引くだろ〜と予想してたらその通りに・・・
兎に角、双方の死力を尽くした戦いで技術的にも
素晴らしいものをポンポン出してくる初代ヘビー級王座戦に相応しい試合でした。

ノゲイラは前のコールマン戦の時以上にパンチが冴え渡り
ヒーリングと互角以上に殴り合いダウンしそうになりながらも双方フラフラに
なりながらグラウンドで動きは止まらない!!との凄い根性とスキルの
出し合いになるも終始タコのように絡みつき仕掛け続けるノゲイラに
判定が有利に働いたようで判定勝ちに

ヒーリングも後半攻められっぱなしでしたが
ギリギリの処で何度も凌ぎ切ったのは流石です。
この二人に勝てる日本人の総合格闘家が見当たりません・・・困りました。


第9試合
●桜庭和志VSヴァンダレイ・シウバ○
(1R終了後、肩の脱臼が判明>ドクターストップ)

この試合を観る為だけに高いアリーナ席のチケットを買った人も
多かったでしょう・・・観衆のほぼ全員が桜庭の勝利する姿を
観たかった筈なのです・・・しかしそこはシビアなPRIDE

最初に桜庭が入場してきて
グレートムタ風の頭巾を被り、それを取ると更にムタ風お面を付けていて
口に含んだ水で毒霧を吐きながらゴンドラから降りてくる
桜庭の顔を見たら・・・アラ??小原と同じような目と表情をしてる・・・
負け顔だYO〜と・・・

もう入場時からカチカチの桜庭で・・・調子の良かった頃の昔の自分
2000年verの自分自身を装ってのマスク&パフォーマンスだったのでしょうが
そこからしても〜無理が生じてるようで
後になって考えると痛々しいものがあります(- -;

対するシウバの方はPRIDE.13よりは顔付きが丸くなったような気が
してて桜庭と対峙しても殺気が薄らいでるような感じも伺えたので
行けるか?桜庭??と・・・

で実際に試合が始まり・・・打撃で打ち合う訳でも無く
グラウンドの展開に持ち込んだ時点で桜庭ペースで進み・・・
9分過ぎにフロントチョークを嫌ったシウバが桜庭をパワースラム気味に
左肩からマットに叩きつけたのが勝敗を極めたようで(- -;
#その時に桜庭は左肩を脱臼

そこらから桜庭はガードポジションに移り、防戦一方・・・
1Rが終わり桜庭がコーナーに帰る処にリングドクターが待機していて
素早く島田レフリーがシウバのコーナーに向かうと
シウバがやったぁ!!と喜んどります。

はぁ?何??もしかして???観客錯乱状態の中
リングアナの「桜庭の左肩を脱臼の〜***」との試合終了裁定コールが流れ
桜庭の負けが確定しました。

ああ、そんなPRIDEは無情過ぎます・・・
桜庭の賞味期限は2000年一杯で終っていたんですね(- -)
日本人エース、ひいてはPRIDEのエースの桜庭転覆、沈没により
今後のPRIDEミドル級順列もそうだし、これからのPRIDEは何を基点に回れば?
などなど混迷の暗黒時代へ再突入です。

そう!元々の初期PRIDEの楽しみ方は
皆の希望してる部分を根こそぎ奪い去り、観客論無視のシビアな現実を
目の前に叩きつけらて肩をガックリ落としながら途方に暮れる〜
が、正調だったので・・・
今回はPRIDEが先祖帰りを果たした故の今回の桜庭終焉劇なのでしょう。

けど、こ〜何も希望の光の見えない終り方も近年稀に見る大会かと・・・
計、5時間を越す長いロング興行で疲れましたが
帰りにファミレスに寄るも食欲が湧かず(= =)

ああ、桜庭って来年復帰したとして
単純にシウバに勝つだけの話で済むんでしょうか?
たとえば復帰する間にシウバが誰かに負けてミドル級王座を手放して
しまう事も有り得るだろうし、そうなるとシウバvs桜庭を第5試合とかで組まれちゃ うのか?
とか・・・

ミドル級のベルトに標準を絞ってその時の王者に挑戦するだけで
今回の汚名が晴れるのか??との話も・・・

そもそも同じ相手に二度負けて三回目も闘う必要があるのか?との
根本的な話も有るし・・・

調子が良い時に雑誌インタビューなどなどで軽口を叩いてたキャラ
本音を茶かして恥ずかしがるけど、決める時は決める。結果を出す事のみで
バランスを保っていた桜庭だけに今回の負けはかなり痛いかと(- -)

桜庭は自身が最も輝いてた2000年からはもう飽きと言われ
気づいたら2001年には嫌われてた模様で・・・なんとも救いのない結果ですね。
2002年に期待しましょう。