03.3.1武道館ザラっと所感を

3.1当日は都内、土砂降りの雨…武道館開場が17:00なのでその前に何からの理由で集っていた人々
(売店テントにて、グッズ購入の為、知り合いのファン等と試合前に駄弁る為、等)
は何処ゾの店に入ろうと思うも、皆、雨宿りをしていて九段下近辺で武道館入り待ち難民が溢れていました。
武道館開始前offを目論んでいた私数名も難民入り…仕方なしに二階階段裏の売店前にて雨から退避する事に
兎に角、豪雨だったのが色々、特に帰りは堪えた日だった。と、印象強いです。

本当、勘弁して欲しかった>3.1関東近辺の豪雨



第1試合 20分1本勝負
ラッシャー木村&○百田光雄(8分47秒 逆さ押さえ込み)永源遥&川畑輝鎮●

会場入りしたら既に始まってました。やや受け。
ラッシャーさんの試合は何試合見れるのか?とかボンヤリ想ってしまい…

入る前に階段売店裏で買った売店フランクフルト、美味しかったです。が一本\250は高め…、
三本\300の焼き鳥とどっちにしようか?暫く悩みました。焼き蕎麦も食べたかったけど、\500は高いよなぁ〜と、
ここにもデフレで固まった外食評価の価値観の変動を実感。今時、プレイスポット価格だとしても
フードコーナの一品に\500出すのは躊躇われ…、外食するとして、昼飯一食食べるとお釣り来ますからね。
評価:☆



第2試合 30分1本勝負
田上明&○マイケル・モデスト&ドノバン・モーガン
(15分46秒 リアリティーチェック→片エビ固め)
佐野巧真&菊地毅&鈴木鼓太郎●

外人勢の自己主張が強すぎた、ガチャガチャな6人タッグ。
新人の鼓太郎が若さの勢いで自分を売り込むのは分るけどモデストとモーガンが何か躍起になって、
売り込もう、売り込もうとの自意識がウザイ程、感じ…菊地も若干そうだったし……

兎に角、全体としてのフォームに纏まりが無い試合。
お陰で15分の試合が20分にも25分にも感じる、第2試合にしては重すぎる容量とテンポの悪さ
そんな中、敢えて抑え目で尚且つ、存在感を表した田上と佐野には
ベテランの渋さと第2試合ならではの控えめさを感じ
評価:☆☆



第3試合 30分1本勝負
金丸義信&●橋誠(16分35秒 変形回転エビ固め)丸藤正道○&KENTA

KENTAの熱さと丸藤の必至さ(自分が主張した改革路線の確立に向けたやる気)
それを受け止める金丸と密かにライバル心を燃やしていた橋らが噛合い好試合に。
しかし、この4人だと橋の動きのリズムは直線+単調で相手にも読まれていたし、橋が出ていた中盤、
橋の受持つパートだけ高揚が無いのを感じ三人に結構、差をつけられてしまったのではないか?と
評価:☆☆☆☆



休憩。
客席はほぼ9割五分満席。
当日券に至っては立見席しか売り出されない始末な程です。観客数16700人超満員と主催者発表出て升。
2.23全日武道館がアノ入りで15800人と主催者発表ですから900人しか違わないンですが……って、
そんな筈は無く素人眼ながら目測だと軽く3,4000人は違っているような(3.1NOAHの圧勝)
トイレには長い行列が出来て、売店で何か買おうとするも焼き蕎麦は売り切れ、
仕方なく、チョコチップ入り苺味の最中アイスを購入。う〜ん、全然、全日武道館とは人込みの量が違う……



第4試合 30分1本勝負
森嶋猛&力皇猛&○池田大輔
(12分39秒 ショートレンジ大ちゃんボンバー→体固め)
バイソン・スミス&スーパースター・スティーブ●&IZU

この試合は第二試合にも増してバラバラ…特に後半6〜7分の時間帯は6人がそれぞれ三組に分かれて
シングル戦を行っているかの如く何の連携も無くヒタスラ、場外で熱く遣り合っていた森嶋とバイソンだけが
印象に残りバイソンがず〜っと場外で極めていたアイアンクロー凄いなぁと。
森嶋とバイソンのシングル戦は大会場で観てみたいです。
評価:☆☆



第5試合 30分1本勝負
●小川良成(6分20秒 450スプラッシュ→エビ固め)スコーピオ○

軽いアッサリ味。試合としての中身は皆無…全日本系には珍しい、完全ストーリー先行型の試合でした。
そもそも今までの小川のファイトを観ている者からするとシングルマッチにおいて、
三回も四回もトップロープからの攻撃を受け続けるのが可笑しな話になる訳ですが……

セコンドに付いたバイソン、モデスト、モーガン等のお飯事。
それが理解出来ずに止めて、ボコられるSSスティーブ…試合後のパフォーマンスに時間を掛け過ぎ
これは以後の試合から続く、一大予告編の数々に過ぎなかった訳でUP NEXTにしたいンだろうけど
武道館大会で試合を魅せないでどうすんの?と。誰がヤラせているのは知りませんが二人には失望しました。
評価:☆



第6試合 30分1本勝負
○高山善広(7分02秒 高角度原爆固め)井上雅央●

本来、有っても無くても好い試合なんですが…雅央のコミカルな受けも拾いつつ、最後は自身の得意技で
ガッチリ修める。横綱相撲を披露。
人気者の高山さんが参戦してくれているから武道館では御披露目してみよう?との魂胆かな〜と思っていたら、
試合後、高山がマイクを持って実況解説席に座る力皇を挑発するパフォーマンス。

ああ、これか。と…グリーンボーイで在り、テクニカルな喋りを全く期待出来ないであろう力皇を
座らせている意味が一発で分りました。非常に、分り易いマイクに高揚感を煽るタイミング、流石!!
腐ってもNWF王者の看板を持っているだけあります。

対戦相手を磨いて、自分と一緒に上へ上げる、その光らせる姿勢。
(相手が居ないんだったら、作っちゃう。栽培する。無から有を生む出すマッチポンプ的な発想)
高山こそ、本来言われていたシューズ一つで世界を回り、銭を稼いでいるプロレスラーかと

この試合、NOAHマットにおけるNWF戦へのUP NEXTにするのが目的ですが…それは十分果たしていた。と思います。
評価:☆☆☆




第7試合 45分1本勝負
○秋山準&斎藤彰俊(7分31秒 レフェリーストップ ※逆片エビ固めによる)本田多聞●&杉浦貴

第5試合から続く、一大予告編の〆
多聞と秋山の線、彰俊の挑戦等のUP NEXTなのでしょう。
当日は多聞の躍進と、杉浦とのアマレス連携等、試合内容を求めていて…、それを断った彰俊の関節蹴り等に
「アイツ、死んでいいよぉ〜…」と怒りも感じましたが、

翌日になって反芻してみると短い時間の中、各人それぞれが良さを出しつつ、中々良かったと思え
メインがコッテリ風味なのでセミ前まではアッサリ風味に…との構成案なんだと思い直し
その構成センスは良し!と思えますし、お陰でメインの三冠戦が一層引き立ったのは事実。と
評価:☆☆☆



第8試合 GHCヘビー級選手権試合 無制限1本
●三沢光晴(王者)(33分28秒 バーニングハンマー→体固め)小橋建太○(挑戦者)
※小橋建太が第6代GHCヘビー級王者となる

懐かしさと寂しさと哀愁を感じた三冠戦。そう、GHC戦。では無く…三冠戦。四天王プロレスのリバイバルなのです。
平成全日本プロレスを、四天王プロレスをリアルタイムで追って、
一時期の武道館大会に熱狂して通った人種にとっては大変懐かしいスタイル。

しかし、このスタイルはもはや、三沢と小橋の間だけでしか行われていないモノ…という現実に戻ると、
途端に寂しさを感じ90年代後期の全日本プロレスから2003年まで、時を刻んだ今となっては
美しい思い出はパッケージして、封印した方がそのまま美しく終れるのでは!?……とも思え。

試合スタイルから試合後にリングサイドに駆け寄るファンの波から総てにおいて私の愛して止まなかった
90年代後期の全日本プロレス武道館大会の三冠戦フォーマットが敷かれており

思い出をありがとう。と感謝の言葉を三沢と小橋に贈ると共にもうこのスタイルとフォーマットは
3.1で封印をして綺麗に卒業して欲しいなぁと、想い…
これからは、GHC王者としての2003年を走る小橋スタイルの確立を見てみたい訳です。
評価:☆☆☆☆



捕捉:
この三冠戦を観てしまうと2.23全日の三冠戦はまんま、90年代のIWGP戦との位置付けが正しく…
(もしくはG1決勝か、準決勝)どうやら、2001年前後から俄かに起っている「古き良きブーム」
昭和30年代〜40年代を呼び起こし、リバイバルして、昔を崇め、美化し、そのような人の想いをパッケージして、
売り込む商法が最近の主流の一角を占めたりしていたりしますが、プロレスもそれに準じ

2.23全日本では三冠戦の看板の下、90年代の新日IWGP戦を行い3.1NOAHではGHC戦の名の元、
90年代の全日三冠戦を行う…同日横浜WJ旗揚げ戦に至っては80年代末期から続いていたリピート放送をメインに…
今の日本のプロレス界は80年末期〜90年代のリバイバルで馴染み客を呼び戻すのが主流らしいです。

確かにリバイバルや、リファインを繰り返すモノの良さや、素晴らしさはありますが、
それは決してmomentでも無ければ、A LIVEでも無く…これを延々繰り返すとタコ壺化が進み、
世間から戻って来れないような気がしてなりません。

今は社会全般に新しいモノを作る能力が欠落しているかな?と、溜息が出るもそんな中で独り、
異彩を放っているのはNWF王者高山。個人という存在だったり、敢えてスクイ上げてみると01なのかな?とも
想ってみたりします。

試合後に表敬訪問に現れた01来日常連外人、
トム=ハワード、ザ=プレデター、スティーブ=コリノ等のNOAHマットでの活躍にも期待。

ファイト誌に書いてあったベイダーのリストラとの記事。この新外人勢の投入により、確定されてきたのか?……
外人勢の棚卸作業が有ったからこそ、スコーピオ以下、既存外人勢が固まりだし
ポジションをプロテクトにかかったのかも?とか色々憶測を立てつつ

武道館の坂を下ると排水から水が溢れ、それがスニーカーを濡らし、靴下がグチョグチョに……
雨も止むどころか、更に酷くなり、電車のダイヤも乱れる始末。晴れてさえいればこの日は完璧だったのにぃ…