観戦しました。観戦動機としては何個か気になるカードがあったのと
ウイリアムス、大森、天龍ら元全日本系レスラー等の現状を見たかったのと、今の長州がどんな感じなのか?の確認。
フライとベイダーの初対決に対する興味。総合からの転職組である、新顔ダンボビッシュの品定め。
後はど真ん中の雰囲気を一回、味わって見たかったからです。

大会前日、WJ事務所に電話をして
「当日券の発売は何時からですか?」
「チケットって全席種あります?」
と、聞いてみたら、女性の事務員の方が
「スペシャルシート(殆どが関係者への手売りによる義理買いらしいですが)の方はもう残り少なくなっていますが
他の席は未だ売っています」

それを聞いて安心したので翌日、両国に開始30分前に到着すると少しの話し合いのあと、桝席を\4000で購入。
1F正面の空いている桝席を探すと豪勢に独り占めをして以後、観戦。

最終的な集客ですが特設リングサイド椅子席は(スペシャルシート)満席。
一階枡席は6割りの間。
正面はともかくも、向正面と西と東の後ろ側はガラガラ
一人がひと枡の割り合いで、リラックスしながら寝転んでいる人も多数。
二階席は4割り。殆ど全席解放、自由席状態。

主催者発表8500人と、案外と素直なな数字だと思います。
それでも(プロレス興行の業界内常識として)1000人から2000人は水増ししている、とは思います…
全体見回して、6割から7割の間かと。このご時世ですし、まずまずの健闘じゃないでしょうか。

パンフレット、\1000ならば買おうかと思いましたが\2000もしたので断念。
今時、\2000もするパンフレットなんか買えませんよ。



第1試合 トーナメント1回戦
●越中詩郎(9分27秒エビ固め)スティーブ・ウイリアムス○
久々のウイリアムス。何時も通りの試合。
ナックル連発で越中がそれを受けて崩れる場面も多々あり
ウイリアムスはバックドロップを二発位出しましたが普通のを放っていました。当りの柔らかいやつを
最後はドクターボムで完勝。元三冠王者という肩書きはだてじゃありません。



第2試合 トーナメント1回戦
●長州力(12分59秒体固め)佐々木健介○
この試合が2試合目というのは、長州の体調を考慮して
勝ち上がった際に多く休憩を取って、次へと望む為のモノなのでは?とか、勘ぐってみましたがそれは外れ。

長州が健介の顔面にナックルを躊躇いも無く打ち込むのに対して健介は絶対に長州の顔面を殴りません。
美しい師弟制度なのかな?

私は、これは長州が健介の顔面を何発もグーで殴っているのに対して健介が我慢するも、遂には我慢の限界を超え
健介が長州へグーパンチを打ち込む事でトラウマになりつつある長州越えを演出するプランなのかな?とか
勝手に妄想していたら…そんな演出プランは微塵も無く。

終始…健介は殴られた、殴られっぱなし、
長州に対する反撃は大胸筋へのチョップやクローズラインなんかで凌いでいました。
しかしながら、見た目の筋肉の張り具合からしても力勝負のこの試合は当然の結果
アスリートとしても老齢の長州には部が無く…最後はノーザンライトボム二発目で健介の勝ち。

あれれ?とこの時点で私の予想が脆くも崩れ、密かに長州優勝かな?とか思っていたのになぁ…



第3試合 トーナメント1回戦
○鈴木健想(5分15秒片エビ固め)ダン・ボビッシュ●
健想はケバメの女性、多分、ドラッグクイーン系をイメージしているのでしょうが二人を小脇に抱えてリングイン。
(あとで専門誌を読むとオカマだと明記されていました。本物のドラッグクイーンのようで…)
その内の一人がマイクを受け取り「健想を応援しろよぉ!!!」とK-DOJOのカロリーナさん並の絶叫。
カロリーナさんの場合、丁寧なインフォメーションから
絶叫に変るといった落差があって、楽しめるものだし、分かり易くもあるんですが

健想が連れてきた女性の場合、前置きなしでいきなり絶叫した為
…こ、この人は何をしているの?
…してはイケナイ事をやっちゃったのか?とか
両国全体が引いていくのがハッキリと分りました。場の空気が読めないというか、観衆を混乱させたまま、
試合のセコンドにも付かず撤収しちゃった二人のエスコート要員。

その後も登場しなかった為、かなり謎な存在のまま終わりました。非常にミステリアスな存在で気にかかります。

試合は七割、ボビッシュが押していて横山光輝の漫画に出てくるロボットのような体格から
放たれるパンチは凄い威力に見えました。スタンド状態で下からアッパー気味に打ち上げていく
パンチの連打、ラッシュは凄まじいものがあります。

健想の技、スピアーも余裕でガッチリ受け止める体格とパワーだし、全然健想の攻撃が聞いていないような感じで
こりゃ、健想負けるか…全然叶わないじゃん。と思っていたら
健想はタックルから袈裟固めの要領でボビッシュを押さえ込みフォール勝ち。

しかし、ボビッシュは確実にカウント3入る前に肩を上げていたような気がしましたが…
これには場内みんなが納得していないらしく、レフリーのジャッジに不満タラタラのブーイングの嵐。
両腕を上げてアピールするボビッシュに声援を送る観客も…判定は覆らず、そのまま、普通に終わり

要するにクイックですね。これもプロレス…

この試合だったか?後ろに永島勝司さんが現れて二個隣りに座っていた桝席の人と世間話をしていました。
WJの会場で永島さんが観れればもう、それで満足かも。



第4試合 トーナメント1回戦
●天龍源一郎(15分14秒片エビ固め)大森隆男○
全日本プロレス系を離脱、漂流をしている者同士。
先輩の天龍から大森に向けて何かの交流というか、継承されるものがあるかもね?と1番期待していた試合。

天龍が水平チョップを打ち込むと大森はドリー式エルボーで応戦。ランニングネックブリーカや、トペも出す天龍。
顔面チョン蹴りに到っては、通常のチョン蹴りでは無く思いっきり大森の顔面に向けて蹴り込んでいくという
容赦の無い攻めを見せ、これは同じ血を受け継ぐ先輩として、後輩に対して
「だらしねぇぞ、この野朗!!」との活を入れていような雰囲気を受け

衰えを隠し切れなかった長州とは違い、天龍ここにあり、を見せつける内容でした。
いろいろと濃くのある試合で、後にVTRなどで見ると違った意味合いも出るかもしれません。
兎に角、秋山よりも先に天龍からピンを獲った記録というかそれは大事にして欲しいものです。

大森はアックスボンバー2連発で勝ち。この試合位かな?見れた試合内容というのは、この日のベストマッチ。



第5試合 20分1本勝負
○高智政光(15分5秒逆エビ固め)宇和野貴史●
トイレタイム。小便を済ませて、売店を回って、戻ってきたら未だノロノロとやっていたので仕方ないから
PHSのブラウザを開いて(AirH"PHONE J3002V)2chのWJスレッドを覗くと既にネタスレに変っていました。
試合は見ていませんでした。全く興味無し



第6試合 20分1本勝負
○石井智宏(11分18秒片エビ固め)矢口壹琅●
あれれ?ここで休憩じゃないのを?と…更に続けて消化試合に閉口。リズムを崩されたので
電波の入りの良い位置まで席を移動。PHSで2chを見て過し、試合は半分も見ていません。

石井は昔、FEC時代の事ですが、サムライTVレポータの
笹田道子さんをマジで怖がらせた愚か者なので生理的に嫌いなんです。

どう考えてもJr.の体格の石井は身体を無理にパンプアップさせて
ヘビーとして闘っている姿勢も私に嫌悪感を抱かせるのには十分だし
(ヘビー級という階級は軽軽しく名乗ってはイケナイ、
神から与えられたその人本来の資質であって、撰ばれた者しか入れない枠
後天的な努力では決して掴めない本質なんだと思っています)
そんなやつが矢口とは言え、完全な体格負けしている人間に勝ちを得られる環境を作り込んでしまった
WJというのは悪だとは思います。

そういえば、矢口様!!!と黄色い声援を送ってる人が居ました。
数年前、IWAでも矢口の追いかけをしていた不思議系少女なんでしょう。
ホール内の場外連れまわし乱闘の時に、一緒に付いていったんで何回か、見た事があります。
全然面識はありませんが今風に言うとゴシックロリータ調のファッションで固めたサブカル傾倒系の女性の人です。

そうか…あの人はあれからずうっと矢口様を追っていたんだなと思うと少し嬉しかったです。
何があっても揺るがずに続ける姿勢というのは今の時代、貴重な事だと思います。



ここで、中嶋勝彦が辻アナと共に登場。
X-1に向けての豊富を語る、未だ普通の中学生な雰囲気です。
彼が金網に入り、相手が倒れるまで殴り合いをするような人間に変るとは思えなかった。

X-1の公式ルール。ちらりと見ましたが4点ポイントでのキックは反則という事で
頭頂部への膝蹴りは駄目ですけど…肘攻撃は有効なのでこれは危険なルールだと思います。
肘を顔面に放った際、目蓋などの薄い部分がカットされると大量の出血がある事でしょう…怖い、怖い。
(って、これは三沢を金網に誘っている?や、出ない。出ない)



第7試合 トーナメント2回戦
●スティーブ・ウイリアムス(12分17秒フルネルソン監獄固め)佐々木健介○
何かパッとしない…単調な試合だったので呆けていたら、両国の花道、選手入場口から
試合を終えたダン・ボビッシュが壁に寄りかかって見学しているのを発見。
で、それに気付いた数人のファン、子供ファン含み、手を差し出して握手しているのを見て
嫌がっておらずフレンドリーそうなので私も側に行き、握手して貰いました。

これが驚く事にボビッシュの手、全体。素手の拳なんですが物凄くごつごつした形状で、
土建の解体屋が使う鉄球の如く大きいんです。ドラえもんの手のイメージですね。
素手なのにグローグをはめているような拳全体の大きさには目を疑うほど

私も日本人にしては手が大きい方で大抵のスポーツ選手の手形と合わせてみても
私と同じ指の長さだったり、手の平の面積だったりします。(逆に自分の方が大きかったりもします)
が、そんな少し自慢でもあった人よりは多少は大きな手をもすっぽり包んでしまう程にボビッシュの手は全体のパーツが
大きく、骨格というか、スケールが全然違いました。正しく種族の違いを感じる程に

しかも握手した際の握力が凄くあり、明らかに自分よりも握力の有る人の握り方だったんです。
私は右手の握力が55k位あって(去年の秋、お台場で測定したので現状でも正確な数字かと)
それなりに握力も自信があったんですが、ボビッシュの力をそれを上回る、70-80kは優にあるんじゃないかな?と
思うような力の入り具合で、握手した瞬間シビレましたね。

よく言われている…接触系の競技の場合、手合わせをした瞬間に相手の力量が分るというやつです。こいつは本物だと

上半身はビア樽のように、筋肉でパンパンに膨らんでいて首から肩にかけての筋肉の盛り上がりは岩のようにごつごつと
連なっており、その先に繋がっている丸太のような腕の先には鉄球のような拳が付いている訳ですから、
こんな人間のパンチを一発でも食らったら普通は死ぬな…と。凄みを体感。

で、さっきの健想との試合、アンタは負けてないよ。というのを拙い単語会話でtrue…winnerとかなんとか、想いを伝えると
「そんな事分ってるさ!ありがとうよ」という風な意味合いに受け取れるウインクを返してくれたのは凄く嬉しかったです。
アンタ、ナイスガイだよ!ボビッシュと

私が女なら抱かれちゃいますね。現地妻になります。外人追っかけのグルーピーの気持ちが少し、理解出来ました。

え…健介とウイリアムスの試合。最後はリーバスWARスペシャルのような絞め技を健介がかけて終わりです。
なんだ?ありゃ?と思い、Webで調べたらフルネルソン監獄固めなんだとか、初めて見ました。



第8試合 トーナメント2回戦
○鈴木健想(3分39秒変形片エビ固め)大森隆男●
あれれ?丸め込んで健想が勝っちゃったよ。
これって、二回目のクイックじゃん?しかも同一人物が一日に二度のクイックって…
このような安易な構成を思いついた人には脱帽。

大森は納得いかない、といった風にヘナヘナとコーナーにモタレかかったりしましたが、
これで先程の天龍戦☆は藻屑に…せっかく築いた大切なキャリアなのにそれを殺してしまうとは。

こんな野暮天するなんてWJは頭オカシイんじゃないのか?
そんなにプロパーが大事なのかよ?って…大森には転職組の、もしくは関連会社出向組、派遣社員なんかが
味わう孤立感と現場での微妙な立場の違いをWJでは思いしらされた訳で。

今の時代は時代に逆行してしがみつく勢力が幅を利かせる何かと保守に走る風潮がある為に
(主力側の余裕の無さがますます差異を阻む要因でもありますが)
余所者には冷たい時代でもあります。その寒さを大森は知ったんです。

今までは自分でも気付かないで大事にされていた全日本とノア時代にはしり得なかった、
組織のバックアップの無い、素の自分に気付き始めている時期かもしれません。
…案外これは何処の業界でもそうだろうけど大きい場所での枠内でしか、動いていない人にとってショックな事かも
外の世界は予想外に厳しかったんだって

何々@自分で動いていたのか、
自分@何々で動いていたのか、
勘違いしている人は多いんですよ。日本の社会全体として



ここで休憩。
休憩入れるの遅い…それと共に着信。連絡が無いから来ないな、と思って諦めてた人からで
なんと会場に来ていて、第2試合から見ていたとか。をを!
私のPHSは時たま、圏外に入るんでそれで繋がらなかったとか二階席に居るので私が二階に上がり合流。



第9試合 スペシャルマッチ
●ドン・フライ(11分27秒反則)ビッグ・ベイダー○
二階席から観戦。この試合からlegendレフリーとなってしまった感のある、タイガー服部の登場。
(新日本の審判部長の席を投げ打って、WJに移籍した忠義の人)

WJは長州、永島、T服部、マサ斎藤のFOUR HORSEMENなんですよ。この日はそのうちの三人を見れたんで満足。

二人して何故か、90年代前半のプロレスの話からUWFインター、リングス創世記の話題になり…思い出を語っていたら
なんか知らないれども(試合をよく見ていなかった)フライがローブローの反則を取られてしまい
(寝ているベイダーに対して、足を開いて膝裏をストンピングしたのをタイガー服部はローブローと見なしたらしです。
角度的にはそう見えた?タイガー服部がMAGIC EYEを持っていた事をすっかり忘れていました)
反則負け、やってくれたよ!タイガー服部のMAGIC JUDGE!
不可解な判定こそ、タイガー服部の真骨頂だったな、と思いださせてくれました。

判定に不服のフライは荒れに荒れ…止めるセコンド達にマジパンチやマジ膝をぶち込んで怒りを発散。
寝転んでいるベイダーにはリアルローブローをぶち込むなど暴れ放題です。
場内、それなりのブーイングが飛ぶも、フォローもなく、進行。

不満があるものの、健介の曲とか流れると健介旗ははためくし、
(なにわ天龍隊の旗はWJでも健在でした。良かった)
それほど、真剣には怒らないですよね。モノとか誰も投げないし



第10試合 WJ最強者決定トーナメント決勝戦
○佐々木健介(18分4秒体固め)鈴木健想●
二人でそれなりに予想して、やっぱり健介がアンパイでしょうね。と健想は未だ時間があって、
健介にはもうギリギリだから健介が初代の座を勝ち取るんだろう、との意見でした。私は

ただ、場内からの声援は健想を押している声の方が微弱ではあるけれども
多目で5:5から偶に6:4位になる程、健想への声援が多かったのは以外な発見。
みんな、新しい団体の新しいスターを求めている証拠なのかもしれません。

なんかかんか、試合が続く中でスピアーを二度、連続で膝のカウンターで止められた中、ラリアットの乱れ打ちを
受け続ける健想は何度目かの攻撃で倒れて、そのまま寝ちゃいました。

健介が優勝。WMG初代王者です。しかし、海外発注したベルトは航空便のトラブルに合い、この日は届かず…
ベルトが無いまま、トロフィーだけをもって認定書をサムライTV取締役な人とかに読んで貰い。
優勝者インタビューアーは辻アナ。
長州、永島、T服部、マサ斎藤、辻アナ、そして王者健介WJは完璧な布陣を敷いていますね。同族会社かよって…

ツーカーで通じる身内で固める組織というのは今の時代、何も新しいモノは産出せません。
多少喧嘩になっても衝突を繰り返すといった異種格闘技がやれるような人材や素養や環境の整わない場所というモノは、
停滞するのみです。

18:30に始まって、終了21:47と、四時間ちょい。

空席率が多くてかなりユッタリと見れたので(1F桝席の後ろの方は何処の方面も一人で寝れるスペースが一列は相手いたし
2F席は前の数列を覗くと全席自由解放のような、一列を一人で独占出来る開放感があり)
時間の割には疲れを感じませんでした。